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『取引先との契約書で契約履行地について 第2回』

2014.3

 

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ダイヤモンドリーガル   ~5分で分かる法律豆知識~

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今回の法律

     『取引先との契約書で契約履行地について 第2回』

                         

                 ダイヤモンドリーガル 弁護士

 

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前回は、取引先との契約書で契約履行地について約定していない場合、法律によって履行地を決めるが、

中国の法律と日本の法律の規定は異なり、中国の基本は取り立て債務であり、日本の規定は持参債務であると紹介した。

 

今回は、履行地を定めないと、どんな不都合が発生するかについて説明する。

一般的には問題がないと思われる。大体、不都合が発生するときは揉める時である。

 

 

1、      輸送費等履行費用の負担

  金銭債務は銀行振り込み等でそれほど費用は発生しないので、特に問題はないかと考える。

但し、物の引渡しとなると、輸送費等費用が発生する。

この場合、何も約定がなければ、日本の原則である持参債務で行くと、物を債権者である買手の所在地に

以って行くまでの費用は債務者が負担するが、中国の原則である取立債務で行くと、債務者である売手が物を自分の所在地に置き、

債権者に取りに来てくださいと連絡するだけで履行が完了し、債権者がほかのところへ輸送使用と思う場合、

その費用は債権者が負担することになる。

 

2、      裁判管轄地

中国の民事訴訟法第23条によると、契約紛争により提起された訴訟は、被告所在地又は契約履行地の裁判所の管轄となる。

ご存知の通り、訴訟を起こす場合、どこで訴訟を起こすか、即ちどこの裁判所に管轄があるか、非常に重要である。

当然のことながら、自分に近いところで訴訟を起こしたほうが、いろいろな意味で便利である。

出張が要らないので、費用が安くなるだけでなく、何かあればすぐ裁判所に駆けつけられるので、時間節約にもなる。

 

では、履行地について約定がない場合、即ち約定が不明、かつ契約で管轄を定めていない場合、

管轄地の問題につき、どのように処理されるかについて紹介する。

 

1)            契約紛争について提起される訴訟は、原告が契約履行地又は被告の所在地を選択し、裁判管轄地にすることができる。

契約履行地について、次の各項に掲げる規定に従う。

 

?             売買契約を締結する当事者双方が、契約において引渡場所を約定する場合、約定した引渡場所が契約履行地となる。

?             売買契約を締結する当事者双方が、契約において引渡場所を約定しない場合、引き渡す方法により契約履行地が確定される。

貨物送達方式を採用する場合、貨物送達地が契約履行地となる。引取り方式を採用する場合、貨物引取り場所が契約履行地となる。

託送代理、又は木材、石炭発送方式により発送する場合、貨物発送地が契約履行地となる。

?             売買契約の実際の履行地と契約で約定した貨物引渡場所が異なる場合、実際の履行地が契約履行地となる。

 

2)            契約紛争について提起される訴訟は、契約自体が履行されずかつ当事者双方の所在地とも契約に約定した履行地にいない場合、被告の所在地の管轄とする。

なお、請負契約やリース契約等について、約定がなければそれぞれ履行地に関するルールがあるが、

履行地について約定があれば、当然のことながら約定した履行地が優先される。

 

以上紹介したように、基本的には、債務履行地はきちんと決めたほうがよい。

自社が債務者か債権者かによってあえて曖昧にしたほうがよい場合もあれば、明確にしたほうがよい場合もある。

また、債務履行地を安易に設定したら、リスクがある。たとえば、当事者双方とも上海にいないのに、

一方の当事者の統括会社の所在地である上海を契約履行地にしているケースはたまにある。

このケースの場合、仮に契約が履行されず、裁判になった場合、債務履行地の上海で訴訟を起こしても

相手が管轄異議を申し立てれば、上海の裁判所の管轄にはならない。

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